京都は、1200年の長い歴史を通じて、文化の誕生・成熟にふさわしい土壌を作り出してきました。この町のいつの時代にも先駆的な動きが生まれてきたように、現代美術専門のギャラリーの最初のひとつが誕生してから、すでに40年あまりが経ちます。

この40年間は、政治・経済・文化のいずれの面から見ても激動の時代でした。現代美術ギャラリーも例外ではありませんでしたが、そのような時代を経ながらも、個々に社会的な役割を拡張する努力をしてまいりました。

しかし、今の世の中は既存の発送の崩壊を目の当たりにし、すべての面で価値判断の変換を迫られる混沌とした時代を迎えています。現代美術ギャラリーも、アートをめぐる広いネットワークの中で、ギャラリーやアートの社会的意義について再考する時期を迎えているように思います。

そこで、このたび、私共市内22の現代美術ギャラリーは、ギャラリー間の情報交換の場としてKYOTO ART MAP実行委員会を発足させました。KYOTO ART MAPという名称には、現代美術から見たネットワークの拡がりによって、人や町と積極的に関わり、京都の「地図」に新しい出来事や出会いを書き加えていこうと言う思いを込めました。

KYOTO ART MAP実行委員会では、その思いを広く知っていただき、豊かな想像の場が拡がることを目指して、今後、具体的な活動の数々を行っていきたいと考えています。

このたびの第一回事業は、参加する22のギャラリーが展覧会を一斉に開催する<アートで歩く京のまち KYOTO ART MAP>です。市内22の現代日j通ギャラリーが各々の空間において共通の趣旨のもとに展覧会を行うほか、別会場では、ゲストの方々によるリレートークおよびパーティの合同イベントを主催し、現在進行形のアートとそれに関わる様々な動きを皆様にご紹介して参りたいと思います。

風薫る5月、各ギャラリーが自信を持ってご紹介する展覧会の数々、親睦と情報交換のイベントにもぜひお出かけくださいますよう、よろしくお願い申し上げます。

[1998年5月、KYOTO ART MAP実行委員会]